すい臓がんの症状をチェックしよう

すい臓がんは、左上腹部から背中におよぶ痛み、黄疸、糖尿、下痢、発熱などから発見される事もありますが、がんの中でも一番診断のむずかしいものです。すい臓がんは、すい臓が胃のうしろ、十二指腸にかこまれておなかの奥深くにあり、普通のレントゲン検査などでは写らないからです。すい臓がんは、女性より男性に多いがんの一つですが、このように、なかなか発見されにくいため、すい臓がんは死亡率の高いがんの一つとなっております。

すい臓がんの初期症状と前兆

がんには、必ず前兆があるはずですから、ちょっとした体の変化や不調を見のがさない事が、早期発見、早期治療のいちばんの重要なカギとなります。

すい臓がんは、すい臓から消化液が出る管と、肝臓や胆のうから消化液が出る管は一緒になって、十二指腸の中央に開口しているので、すい臓のいちばん十二指腸寄り(頭部)にがんができると、一緒に胆管をおさえ、黄疸が出たり、胆のうが大きくふくらんできたりします。
この場合が一番容易に診断がつくのですが、ずっと左寄り(尾部)にできると、すい臓がんの症状はなかなか現れず、しばしばがんがかなり進んでから始めて発見されたり、最後まで、すい臓がんの診断がつかない事さえあります。
一般的にすい臓がんは、痛みが強く、起き上がって前こごみになっていないと、耐えられないような事があるときには、すい臓がんを疑ってかかります。
また,大便中にわずかに血がまじっていることもありますので、注意しておきましょう。

すい臓がんの治療と対策

すい臓がんは発見された時には手術により癌をとる事がよいのですが、がんそのものが取れなくとも黄疸が起こっている時などは、胆汁の通る路をつくってやる、すなわち、胆のうから直接胆汁が腸へ流れるようにするだけでも、すい臓がんは、生命を長らえます。
すい臓がんは強い黄疸があると、それだけ生命が危険になるからです。
また、医療の技術が進んだことにより、手術をせずにがんを治す治療法として「放射線治療」が注目されています。
日本では、”副作用が怖い””技術的に難しそう”といったイメージを持つ人も多いのですが、放射線治療を選択するがん患者さんは年々増えています。やく4人に1人が受けているのです。
けれども、放射線治療の副作用が、皆無ではないため、治療後も定期的な受診が必要です。
すい臓がんは発見されるのが難しいといわれているがんなのですが、ガンにははっきりとした初期症状がないわけではありません。日頃から体調に気を配って下さい。